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開業までのリスクマネジメント

開業すると、今までの勤務医という雇用されていた立場から、経営者としていろいろなリスクが生まれてきます。どんなリスクがあり、それに対してどのように備えたら良いのかを正確に理解していかないといけません。それを怠ると思わぬことで足元をすくわれることになってしまいます。株式会社Watrayコンサルティングでは、このようなリスクマネジメント業務に力を入れております。

病院/クリニックの開業までのスケジュール

病院/クリニックの開業までのスケジュール
目安:開業6〜12ヶ月前

①融資実行《借入金に対する保障》

一般的に、金融機関への融資申し込みは開業の半年〜1年前から動き出すケースが多く、この段階で借入に対する保障もあわせて検討しておくとスムーズです。

開業時には、医療機器や電子カルテ、建物内装などの設備投資や、家賃や人件費、リース料、委託費などの運転資金を準備するに当たり銀行から融資を受けます。借入金に対する保障が必要になります。

チェックポイント

  • 銀行の融資に団体信用生命保険が付加されているかどうか契約書で確認。付加されていない場合は、別途生命保険でカバーします。
  • 「団体信用生命保険」は死亡だけの保障なのか、三大疾病でも保険金がおりてくる保険なのか確認。心配な先生は、死亡と三大疾病の両方の保険金が出る商品に民間で加入できます。

商品

  • 収入保障保険、三大疾病付収入保障保険

見直し、注意点

  • ライフリスクシミュレーションの作成(家族とクリニックのリスク)
  • 現在加入している生命保険の見直し(勤務医時代とは社会保障が変わることを理解)
  • 借入金の金額と返済期間、返済条件を確認の上、無駄のない商品選択
目安:開業3〜6ヶ月前

②医師会へ入会《医師賠償責任保険》

医師会への入会や医師賠償責任保険の切り替えは、開業の3〜6ヶ月前を目安に動かれる先生が多いようです。

勤務医から開業医へ変わることによって、医師としての賠償から開設者としての賠償責任へ変わります。医療事故に対応するだけでなく、施設管理の責任も発生します。

チェックポイント

  • 医師会へ加入する先生:入会すると自動付帯になり、開業医用の保険に変更
  • 医師会へ加入しない先生:保険代理店で開業医用の保険に加入が必要

商品

  • 医師賠償責任保険(開業医タイプに加入)

見直し、注意点

  • 地区の医師会によっては、タイプ変更手続きが自動的に行われない場合がある
  • 医師会の医師賠償責任保険は1事故100万円の免責金額がある。心配な先生は保険金100万円を別途加入
目安:開業1〜2ヶ月前

③物件の引渡し《医療機器・内装の補償》

物件の引渡しは開業の1〜2ヶ月前に行われることが一般的で、この日から保険の責任が発生する点に注意が必要です。

事業財産保険に様々な特約を付加することにより補償が充実します。

  • 火災、落雷、破裂爆発、風災・雹災・雪災
  • 車両衝突、水濡れ、騒擾、労働争議に伴う暴力・破壊行為
  • 盗難、水災、電気的機械的事故、不測かつ突発的な事故
  • クリニック内で患者が転倒
  • 休業補償
  • 借家人賠償責任補償

チェックポイント

  • 必要でない特約が付加されていると、掛金が高額になり内容の確認が必要です。

商品

  • 事業財産保険

見直し、注意点

  • 物件の引渡しが完了した日から責任が発生します。保険始期設定日の注意が必要です。
  • 保険会社によって、セキュリティシステムが入っていると掛金の割引があります。
目安:開業当日〜

④固定費の支払いスタート《休業に対する備え》

開業当日からは、これまで準備してきた保障が実際に機能する段階に入ります。

医院の経営がスタートすると、テナントの家賃、借入金の返済、職員の給与、リース料、委託費(税理士、社労士顧問料)などの固定費が毎月支払いが続いていきます。先生が病気やケガで休業せざるを得なくなった場合には、支出をカバーする保険が必要になります。

チェックポイント(毎月掛かる費用)

  • 家賃/借入金の返済/職員の給与/リース料/委託費/ドクターの生活費

商品

  • 所得補償保険

見直し、注意点

  • 補償期間や給付の内容を確認することが必要(免責期間:30日、60日不担保は何日なのか、精神疾患、自宅療養でも給付対象なのかなど)
  • 賃貸の場合は、定期借家契約が付加されているか、何年付いているかなど賃貸借契約書の内容を確認

脳梗塞で半身不随、手術、入院、リハビリにより長期療養した

二人の看護師が患者を搬送する

就業不能期間   4年(入院+自宅療養)

共済金額(月額) Aプラン 200万円ご加入の場合
         Cプラン 100万円ご加入の場合

お支払い対象期間 Aプラン1年 200万円×12か月=2,400万円
         Cプラン3年 100万円×36ヶ月=3,600万円

受取合計金額  6,000万円

腫瘍切除で手術・入院・自宅療養で休診した

ベッドで搬送される

就業不能期間   1ヶ月と24日(入院21日+自宅療養33日)

共済金額(月額) Aプラン 200万円ご加入の場合

お支払い対象期間 Aプラン 200万円×1か月=200万円
              200万円×24/30=160万円

受取合計金額  360万円

よくある質問

Q開業準備は何から始めればいいですか?
Aまず「開業までにどんなリスクがあるか」の全体像を把握することから始めるのがおすすめです。融資・医師会・物件・固定費という4つの節目それぞれに、備えるべき保険や確認すべきポイントがあります。本ページで全体の流れをご確認いただき、気になる項目から詳しく調べていただくとスムーズです。
Qすべての保険を開業前に準備する必要がありますか?
Aすべてを一度に揃える必要はありません。融資に関わる保障は融資実行前、医師賠償責任保険は医師会入会や開業のタイミング、火災保険は物件引渡し日から、というように、それぞれ必要になるタイミングが異なります。上記の時期の目安を参考に、順番に準備を進めていただければ大丈夫です。
Q一番後回しにされがちなリスクは何ですか?
A先生ご自身が病気やケガで働けなくなった場合の備え(所得補償保険)が、最も後回しにされがちです。物件や医療機器の補償と違い、ご自身の休業は「起きてほしくないこと」として意識から外れやすいためです。しかし固定費や借入金の返済は先生が休業していても発生し続けるため、早めの検討をおすすめします。
Q開業後にリスクの見直しは必要ですか?
Aはい、必要です。スタッフの増員や物件の変更、借入金額の変化などに応じて、必要な補償の内容は変わっていきます。年に一度程度は現在加入されている保険の内容を見直すことをおすすめします。

運営者情報

本ページは、医師・歯科医師専門の保険代理店「株式会社Watrayコンサルティング」が運営しています。開業前後のリスクマネジメントについて、特定の商品に偏らず、実務に基づいた情報をご案内しています。
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最終更新日:2026年7月22日

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